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1940年、アメリカ オハイオ州ランカスターの「アンカーホッキング グラス社」は「<FIRE-KING>ファイヤーキング」という、耐熱性のガラス食器ブランドの生産を始めました。
この当時の耐熱性ガラスはホウケイ酸ガラスでできており、熱や薬品に強くオーブンでも使える丈夫なもので、食器や実験用具などとして利用されていました。ちなみに初めて耐熱ガラスを生産したのはアメリカ コーニング社で、今日でも「パイレックス」として知られています。
アンカーホッキングが売り出したファイヤーキングのミルクガラスシリーズの食器は、透明ではない色付きガラスで、丈夫な上に、手頃な価格で入手できたため、瞬く間に全国に広がっていきました。
レストランウェアの生産が始まった1948年からは、学校や軍などの施設やレストランで広く使われ、ジェダイやミルクホワイトが人気となりました。レストランウェアは大勢の人が利用する食器なので、ミルクガラスシリーズの中では重く、壊れにくくなっています。
現在、ヴィンテージ ファイヤーキングの中では、レストランウェアは価値が高く、特にミルクホワイトは希少で高額で取引されています。
余談ですが、日本ではジェダイのマグカップが人気ですが、レストランウェアのマグはどれも結構似ています。
レストランウェアのマグには、最も重厚な「エキストラヘビーマグ」、エキストラヘビーマグとチョコレートマグの中間の「((レギュラー)ヘビーマグ・(スモールレストランマグ)」最もスリムな「チョコレート(スリムホットチョコレート)マグ」があります。どれもぶ厚いミルクガラスでできているので、外見の大きさ・重さの割に容量はDハンドルマグより少なかったりします。
ファイヤーキング自体は形は同じマグでも、生産された時代などによって、直径や厚み、高さが若干違うという事はよくあることなので、完全には一致しないと思いますが、大体の目安として参考までに下記のように少しまとめてみました。
<ジェダイ Dハンドルマグとレストランウェアマグ:参考>
Dハンドルマグ | 直径約83 | 高85 | 容量8oz |
---|---|---|---|
エキストラヘビー | 直径約84 | 高88 | 容量7oz |
レギュラーヘビー | 直径約81 | 高86 | 容量6oz |
チョコレート | 直径約78 | 高86 | 容量6oz(単位:ミリ) |
当時は、ファイヤーキングのミルクガラスウェアは、セットや単品で販売されていましたが、しばしば食料雑貨店やガソリンスタンド、家電製品の景品などとして配布されたりもしていました。
このように、ファイヤーキングは、当時は大量生産の手頃な価格の食器だったため、精巧な作りではありません。
現在では生産されて60〜70年近くたっているため、それなりの経年劣化や使用痕などはもちろんみられますが、それ以外にも製造上のエラー、特徴も多々見られます。
色々と専門的に使われる用語はありますが、簡単にわかりやすく言うと、ガラスのヨレ(シワ)、ダマ、へこみ、表面的な浅いヒビのようなライン、ホワイトの線状のライン、黒い斑点、金属色の着色、リム(飲み口)周りのギザギザ、金型のライン、プリント、吹き付けのムラ、ロス、プリント位置のずれ等などです。
これらはファイヤーキングを製造する過程でできるものですので、たとえ新品同様(デッドストック)であってもほとんどの製品に何かしら見られます。
ちなみに1970年代以降のファイヤーキングの刻印に数字が入っているものがありますが、これは製造上のロット番号のようなもので、万が一欠陥品が出た場合、製造場所や時間が特定できるように付けられているようです。
「Fire King」のロゴが使われたミルクガラスウェアは1976年に終了し、その後はアンカーホッキング社のアンカーマークの刻印になりますが、最終的にミルクガラスの生産が終了するのは1986年になります。
アンカーホッキング社は、ファイヤーキング60周年を記念して2000年にブラジルのガラス工場でジェダイの復刻盤を生産しました。こちらはヴィンテージのファイヤーキングではありませんが、マグなどは日本で販売されず入手困難なものもあります。
※全ては網羅しておりませんがご参考までに。
◆ 1940年代
40年 | フィルビー |
---|---|
41年 | サファイヤブルー(41-56年) |
45年 | アリス ディナーウェア(45-49年) |
46年 | ジェーンレイ(46-65年)・1700ライン(46-58年) |
47年 | クリスタル |
48年 | レストランウェア(ジェダイ・ミルクホワイト 48-67年)・アイボリー |
49年 | スワール(49-62年) |
◆ 1950年代・・続々と新しいシリーズが登場!
50年 | チャーム(50-56年)・フォレストグリーン(50-67年) |
---|---|
51年 | ローレル(51-65年) |
52年 | スリーバンド(52-56年) |
54年 | ブレックファストセット(54-56年) |
56年 | 4000ライン(ターコイズブルー・ミルクホワイト・ロイヤルルビー 56-58年) |
57年 | シーブズ オブ ウィート(57-59年) |
58年 | カッパ―ティント(58-71年)・フルーレット(58-61年) |
59年 | ゲームバード(59-62年)・ハニーサックル(59-62年) |
◆ 1960年代・・徐々に新シリーズが少なくなっていきます
60年 | プリムローズ(60-62年) |
---|---|
62年 | ウィート(62-66年) |
64年 | アニバーサリーローズ(64-65年)・フォーゲットミーノット(64-66年) |
65年 | シェル(65-76年) |
66年 | ブルーモザイク(66-69年) |
67年 | メドゥグリーン(67-77年)・キャンドルグロウ(67-72年) |
「ファイヤーキング と言えば、ジェダイ」と言ってもいいくらい、ジェダイは代表するシリーズです。
アメリカは当時オリエンタルブームで、翡翠色のDハンドル マグカップやカップ&ソーサー、プレートやボウル等様々なキッチンウェア、その他フラワーベースやアシュトレイ等ジェダイのミルクガラスウェアがたくさん作られました。
ジェダイはホワイトラインや練りムラ等が他のカラーより目立ちやすいです。
象牙色のアイボリーカラーは、白っぽいアイボリーホワイトから、初期の頃に製造された暗めのアイボリーまで、それぞれ微妙なカラーの違いがあります。また、ジェダイも同じなのですが、初期の頃に製造されたマグカップ等はミルクガラスに厚みがあり、高さも少し高かったりで、どっしり感があります。
一見キズのように見える、ホワイトラインや練りムラ(場合によっては線に沿って剥離)が比較的多く見られるようです。
1956〜58年の短い期間しか製造されていないシリーズです。
当時はカラーや形状が、アメリカの女性にはあまり人気がなかったようです。
しかし、今では生産数が少なかったため、希少で高価となっています。
8ピース入りで販売されていたスナックセットには本物の22Kゴールドの縁取りがあります。他シリーズにもゴールドリムのものがありますが、これらは耐熱ガラスと言えど、電子レンジ、オーブンレンジは避けた方がいいです。
アズライトブルーは、ターコイズブルーとは違い淡い優しいブルーで透明感があり、上品な感じです。ワールやチャームのキッチンウェアだけでなく、フラワーポット等もあります。
ピンクはスワールシリーズのみの展開です。ピンクスワールはホワイトにスプレーして色付けされているので、色ムラがあったり、それぞれに色の違いがあったりします。
ピンクとは別にローザイトというピンクガラスのシリーズもあります。こちらは、表面の塗装ではなく、ジェダイのようにガラスにピンク色を練りこんだものです。ローザイトはスワールだけでなく、レストランウェアのカップも存在が確認されているようです。
ホワイトは、レストランウェア、スワール、シェルなど様々なシリーズ、アイテムが製造されました。
ジェダイは不動の人気ですが、明るいシンプルなカラーで種類豊富なホワイトもまた人気です。
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